第1章 計画の目的

Version:1.0 of 2011/03/03
Author:SUZUKI Masashi
Mail:m15.suzuki.masashi@gmail.com

Agenda

  1. なぜ見積もりや計画づくりが必要なのか?
  2. 良い計画とは何か?
  3. アジャイルな「計画づくり」とは何か?

1. なぜ見積もりや計画づくりが必要なのか?

  • 見積もりと計画づくりは難しい
    • スティーブマコネルの不確実性コーン
    • プロジェクトの進行に伴い、見積もりの精度は高まっていく
  • 計画づくりとは何を作るべきかを探求すること。

良い計画づくり

  • リスクを軽減する
    • 見積もりの議論を通して潜在的なリスクを見つける
  • 不確実性を減らす
    • プロジェクトの中でイテレーティブに計画づくりを繰り返し、その都度新しい知識を取り入れ、プロダクトのあるべき姿に洗練させていく。
    • プロジェクトの失敗条件 : 「最初に定義した要求よりもいいアイデアを、最後まで思いつかなかった」
  • 意思決定を支援する
    • プロジェクトの価値とコストはどれくらいなのか分からないとプロジェクトを開始できるかどうか判断できない。
    • 開発期間とコストのどちらを優先するか。
  • 信頼を確立する
    • 約束通りのフィーチャを安定して顧客に提供し続ける。
  • 情報を伝達する

2. 良い計画とは何か?

  • ステークホルダーが信頼できる計画
    • その計画を元に意思決定ができる

3. アジャイルな「計画づくり」とは何か?

  • 計画
    • プロジェクトのある時点を切り取ったスナップショット
  • 計画づくり
    • 計画を作る「活動」
    • 計画よりも計画を作る過程を重視する。
  • プロジェクトの過程で新しい知識を得たらそれを元に計画を見直す
    • 計画は変更されてもかまわないというだけでなく、むしろ積極的に変更するもの
    • 計画そのものには価値がない。最初に考えられた計画よりも価値があるものを作るために計画を変更する。
  • 計画は簡単に変更できるようになっていなくてはならない。
  • プロジェクトの初期段階で全体にわたって詳細に定義するのは不可能。
    • プロジェクトの全期間にわたって計画づくりを分散させ繰り返し行う