第7章 額をつきあわせる - ミーティング

7.1 モデレータの役割

  • ミーティングの主導
    • 図7-2 インスペクションモデレータ用チェックリスト
  • インスペクションサマリレポートの作成
    • 図7-3 インスペクションサマリレポート

7.2 ミーティングを開始する

    1. 自己紹介 (初対面の場合)
    1. 作成者に初期作業成果物を配布後に変更を加えていないことを確認
    1. インスペクタ全員に準備に要した時間を確認
    • 準備が不足している場合は、インスペクションを中止する
    1. 初期作業成果物に関する全般的なコメントを出してもらう

7.3 ミーティングを実施する

7.3.1 作業成果物を読む

  • 読み手が初期作業成果物をインスペクションチームに説明する
    • 読み手の言葉で説明する
    • ブロック単位で説明する
  • 効果的な傾聴を促進するためのガイドライン
    • 気が散るものをミーティングルームから排除する
    • 精神的かつ感情的に気を散らさない。
    • リラックスする。
    • 言葉に気をつける。
    • 意味を明確にするために質問する。
    • 読み手が作業成果物のセクションのキーポイントを説明するまで判断は差し控える
    • 話題を変えたり、勝手に次の話題に移らない。現在議論されている話題に集中する。

7.3.2 欠陥と課題を挙げる

  • セクションごとに欠陥と課題を挙げる
  • 様式に関する課題は、理解性や保守性に支障があるか基準違反の場合のみ指摘する。

7.3.3 欠陥と課題を記録する

  • 記録係が課題ログに各欠陥と課題を記録し、分類する。

  • 記録事項

      1. 発生源
      1. 種類
      • 欠陥
        • 初期成果物からの欠落
        • ロジック間違い、計算式間違い、要求の不整合などの誤り
        • 過剰な要素
        • 使用性や性能に悪影響を与える因子
      • 課題
        • 疑問
        • 基準違反以外の様式に対する疑問
        • 明確化する必要のある場所
      1. 重要度
      1. 場所

7.3.4 問題行動を監視する

  • モデレータは一部のインスペクタが議論に貢献していないと見た場合、彼らが貢献する機会を持つよう計らうべき
  • 欠陥の修正方法に関する議論は1分以上行わない

7.4 成果物の評価

  • 評価
    • このまま合格
    • 検証で条件付き合格
    • 修正後再インスペクション
    • インスペクション未完了
  • 意志決定ルール
    • 多数決
    • コンセンサス (理想的)
    • 全員一致
    • モデレータの決定

7.5 ミーティングを終了する

  • インスペクションサマリレポートを完成させる
  • 修正結果の検証者を決定する
  • 課題ログのコピーを作成者と検証者に渡す

7.6 インスペクションプロセスを改善する

  • 反省アンケートの実施
    • 図7-5 インスペクション反省アンケート