第9章 インスペクションデータを分析する

9.1 なぜデータを集めるのか

  • 経験や勘に頼るのではなく定量的なデータに基づく判断ができるようになる

  • GQM (Goal Question Metrics) 法

    • 適切なメトリクスを選択するための方法

9.2 測定における注意

  • メトリクスは公正であること
    • メトリクスに対して賞罰を与えないこと
      • 測定機能障害
  • 断定的判断を避けること

9.3 基本的なデータ項目とメトリクス

  • 基本データ
    • サイズ
    • 時間
    • 工数
    • 品質
    • インスペクションサマリレポートと課題ログに記録されている

9.4 インスペクションのデータベース

  • インスペクションデータを格納するレポジトリ
  • 一連のインスペクションに対してメトリクスの平均と傾向を監視するツールが必要

9.5 データ分析

  • 散布図を用いてメトリクス間の相関を見ることができる
  • 統計的プロセス管理を用いてインスペクションパラメータを監視できるようになる
    • プロセスの個々の実績が期待される管理限界の外側に外れたケースを特定するための手法

9.6 インスペクションの影響を測定する

9.6.1 有効性

インスペクションで見つかった欠陥 / 後工程で見つかった欠陥 * 100 == インスペクションの有効性

  • 有効性がわかれば、インスペクション後に文書にどれくらい欠陥が残っているか見積もることができる・

9.6.2 効率

  • インスペクションの効率が上がれば上がるほど、工数1時間あたりに発見できる欠陥の数が増える

9.6.3 費用対効果

正味節約コスト / 検出コスト == 費用対効果

  • 正味節約コスト
    • 未来のある時点で欠陥を修正するのにかかる推定コスト - 実際に欠陥を修正するのにかかったコスト
  • 検出コスト
    • インスペクションに実際にかかったコスト
  • 費用対効果が1をわずかに上回る場合にはインスペクションを実施する価値がある